Elgatoから販売されている外部デバイス「Stream Deck」を使ってマジに効率化できたことがたくさんあったので、Stream Deckをいまいち使いこなせてない方や、今からStream Deckを購入しようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
今回はYouTuberやゲーム配信者向けのものではなく、ウェブデザイナー、グラフィックデザイナー、エンジニアに向けた活用法です。
CONTENTS
基本
Stream Deckはたくさんの種類がありますが、基本の設定や活用方法はどのデバイスでも同じです。
プロファイルとカテゴリ
Stream Deckの独特の考え方に「プロファイル」と「カテゴリ」というものがあります。どちらも似たようなもので空枠がなくなったときに追加できるスペースですが、特徴があるのでそれらを理解しておきましょう。
プロファイル
プロファイルは枠を新規に追加できるスペースです。スマートフォンで考えると、スマートフォン本体がプロファイルですね。プロファイルを追加する = スマートフォンの台数が増えるというイメージです。
また、プロファイルにはプロファイルごとにページを追加することができるのが特徴です。
カテゴリ
カテゴリはプロファイルの中に枠を新規に追加できるスペースです。スマートフォンの中にカテゴリがあるイメージなので、スマートフォンの台数が増えるわけではありません。
カテゴリの特徴として、プロファイルのようにページを追加することはできません。
デフォルトプロファイルと専用プロファイル
プロファイルにはデフォルトプロファイルと専用プロファイルというものがあります。Elgatoで公式にそういう言い方はされていませんが、まぁそういう考えにしておきましょう!
デフォルトプロファイル
デフォルトプロファイルは普段使うものを設定しておきます。例えばよく使うアプリの起動、よく見るウェブサイトなどを設定しておくと便利です。
このデフォルトファイルには特定のアプリでしか使わないようなホットキーやショートカットは設定してはいけません。
専用プロファイル
専用プロファイルは任意のアプリに紐付けるプロファイルです。これを設定しておけば、Photoshopを使っているときにはPhotoshop専用のプロファイルに、VSCodeを使っているときにはVSCodeのプロファイルに自動で切り替えることができます。
他にもExcelやPower Pointなど、パソコンにインストールされているアプリであれば設定が可能です。
Stream Deckをうまく活用できてないと感じたら
Stream Deckをうまく使えてないなーって感じたら、ある程度レギュレーションを決めると解決することが多いです。
何をどこに登録するのが適切か分からない
何をどこに登録すれば適切なのか分からないときはデフォルトのプロファイルを「ポータル化」しておきましょう。
スクリーンショットを撮る、ブックマークを開く、音量を調整する、パソコンをシャットダウンする、など、アプリ固有の動作じゃないものは、デフォルトプロファイルに登録しておきます。
他のアプリを開いているときからスクリーンショットを撮りたくなったりブックマークを開きたくなったときのために、右上に「次のページ」、右下に「プロファイルを切り替え」で「デフォルトプロファイルの1ページ目を開く」ように固定で設定しておきます。
こうしておくことで、どのシーンでも「右下をタップするとデフォルトに戻る」ということができるようになります。また、デフォルトプロファイルの右下にはWin+Tab
でウィンドウを切り替えられるようにしておくと良いかもですね。
そもそも何を登録したら良いのか分からない
そもそもですが、Stream Deckに何を登録したら良いのか分からないときがあると思います。例えばツールを切り替えるためのショートカットを登録しておくと多すぎますし、Ctrl+C
とかいろんなアプリで共通しているようなものは登録すべきなのか分かりません。
そういうときは、「マウスから右手を離さないといけない場面のみ」を登録しておくとすっきりします。
例えばPhotoshopではテキストを打ったあとCtrl+Enter
でテキストが打ち終わったよ!と確定させますが、テキストを打つ = キーボードに両手が乗っているはずなのでCtrl+Enter
は登録しないけど、グリッドを表示/非表示させるCtrl+@
は左手のみだと無理なので、Ctrl+@
を登録しておく…みたいな感じですね。
また、右手にマウスを持っている状態でDelete
やBackspace
、Enter
といった「よく使うけどキーボード右側にあるもの」も登録しておくと良いですね。
アプリの設定におすすめ
では、Stream Deckを最大限活用するためのアプリのニッチな使い方を見てみましょうー!
PhotoshopでWEB用/アートボードごとに保存する
Photoshopで.jpgや.pngで書き出す場合やアートボードごとに書き出す場合、まぁまぁ面倒くさい&ショートカットが複雑なので、Stream Deckに登録しておくのがおすすめです。
まず「WEB用に保存する」場合はCtrl+Shift+Alt+S
のショートカットなので、Stream Deckの設定アプリから「システム」 → 「ホットキー」を選択 → ホットキーを設定します。
- ホットキー:Ctrl+Shift+Alt+S
つぎに「アートボードごとに書き出す」場合はショートカットがないと思うので適当なショートカットを割り当てておきます。
今回はCtrl+Shift+Alt+A
というショートカットをPhotoshopに割り当てたあと、Stream Deckの設定アプリから「システム」 → 「ホットキー」を選択 → ホットキーを設定します。
- ホットキー:Ctrl+Shift+Alt+A
Ctrl+S
の上書き保存なんかも含めて保存するためのカテゴリをひとつ作成しておくと便利ですね!
Photoshopはショートカットの宝庫なのですが、あまりにも多くの機能を登録しておくとStream Deckの意味がなくなるので、よく使うものだけ/ショートカットがややこしいものだけを登録しておくのがおすすめですね。
また、PhotoshopはDelete
やEnter
もマウスを持って行うことが多いので、キーボード右側にあるキーを登録しておくのもおすすめです。
VSCodeで使うスニペットを登録する
VSCodeではスニペットを登録する機能がありますが、スニペットを登録しないといけない(当たり前)のと、スニペットを呼び出すテキストを打つ → 呼び出すというプロセス(これも当たり前)なので、よく使うもので複雑なものはStream Deckに登録しておきましょう。
Stream Deckの設定アプリから「システム」 → 「テキスト」 → テキストを設定します。
また、エクスプローラーが消えたときのCtrl+Shift+E
、ズームイン/アウトのためのCtrl+;
とCtrl+-
なんかも登録しておくと便利です。
Discordで複数のコマンドを自動で打つ
Discordについてはいろんなことができますが、プラグインを利用したとしても複数のコマンドを自動で打つことはできません。例えばDisboardの/bumpとディス速の/dissoku upを連続で打つ場合に非常に便利です。
まずは下記からStream DeckのDiscordプラグインをインストールしておきます。
Stream Deckの設定アプリから「Discord」 → 「テキストチャンネル」を選択 → コマンドを打つためのテキストチャンネルの設定をします。
- タイトル:何でも良いです。
- サーバー:コマンドを打つサーバーを選択
- テキストチャンネル:コマンドを打つテキストチャンネルを選択
このボタンをタップすることで指定したテキストチャンネルに移動するので、もうひとつのボタンにコマンドを割り当てます。
Stream Deckの設定アプリから「マルチアクション」 → 「マルチアクション」を選択 → マルチアクションを上から設定します。
- テキスト:/bump
- 遅延:1000ミリ秒
- ホットキー:Enter
- 遅延:1000ミリ秒
- テキスト:/dissoku up
- 遅延:1000ミリ秒
- ホットキー:Enter
ボタンをタップしてテキストチャンネルに移動 → ボタンをタップしてコマンドを自動で打つ…という感じになるので2タップで完了します。
また、Discordのウェブアプリを使っている場合は1回のタップで実行することもできますが、Discordにブラウザでアクセス → コマンド打つ → タブ閉じるという動作がもっさりとすることがあるのであまりおすすめしません。
こんなこともできるよってことで紹介するとこんな感じですね。マルチアクションを下記のように設定します。
- Webサイト:テキストチャンネルのURL
- 遅延:5000から10000ミリ秒
- テキスト:/bump
- 遅延:1000ミリ秒
- ホットキー:Enter
- 遅延:1000ミリ秒
- テキスト:/dissoku up
- 遅延:1000ミリ秒
- ホットキー:Enter
- 遅延:1000ミリ秒
- ホットキー:Ctrl+W
1回目の遅延がかなり大切なので、余裕を持って設定しましょう。
最後にブラウザのタブをCtrl+W
で閉じるので、トイレに行く前にポチッとタップすれば良いくらいかも。
システムの設定におすすめ
エクスプローラーを開く
エクスプローラーは様々な方法で開くことができますが、作っておいても良いですね。
「ホットキー」を選択 → ホットキーを設定します。
- ホットキー:Win+E
コマンドプロンプトを開く
使わない人は全く使わないけど、使う人はめちゃくちゃ使うコマンドプロンプトです。
デフォルトプロファイルから「開く」を選択 → 下記のパスを入力してコマンドプロンプトを選択してください。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\System Tools
ユーザー名は自分のものに置き換えてくださいね。
フォントフォルダを開く
インストールされたフォントを見ることができるフォントフォルダを開きます。これもニッチです。
デフォルトプロファイルから「開く」を選択 → 下記のパスを入力します。
C:\Windows\Fonts
パソコンをシャットダウンする
パソコンのシャットダウンさせます。これまぁまぁ便利です。
デフォルトプロファイルから「マルチアクション」を選択 → 上から設定します。
- ホットキー:Win+X
- ホットキー:U
- ホットキー:U
スリープにすることもできます。
- ホットキー:Win+X
- ホットキー:U
- ホットキー:S
さいごに
使い方がなんとなく定まってくると非常に便利に活用できるので、紹介した活用法以外にもたくさん見いだせそうですね!
Stream Deckを使って非常に快適になったので、まだ使ったことがない人はぜひ導入を考えてみてくださいねー!